ベンチプレス神経系の強化 5×5トレーニング長期に取組んで分かったメリットとデメリット

ベンチプレスで神経系の強化に効果があるトレーニングとして5レップ、5セット(5×5)トレーニングがあります。

5×5トレーニングとMAXチャレンジを組合わせると、MAX更新がし易く、モチベーションが上がるトレーニングになります。

10ヶ月間、このトレーニングを継続して分かったメリットとデメリットを紹介します。

5×5トレーニングのメリットとデメリット

5×5は、ベンチプレスを強くする3つの要素(筋肥大、神経系強化、テクニック)全てをバランスよく強化するトレーニングです。

反面、それぞれの要素に特化して強化する方法には及ばない点もあります。

10ヶ月間5×5を継続しておこなった時の経験をもとにメリットとデメリットを考えてみました。

メリットは?

◆メリット

 ・MAXに近い重量を常に扱える

 ・神経系向上と筋肥大が同時に期待できる

 ・重量を軽めに設定すれば、テクニックの向上も期待できる

MAXに近い重量を常に扱える

ジムでのパーソナルレコードは125kgです。

120kgを越える重量を挙げることができるのは、ピークをつくった後か調子が良い時だけでした。

年に数回120kgオーバーに成功するというペースでした。

ところが、このトレーニングを始めると毎回MAXに近い重量に挑戦ができます。

このため、なんとトレーニング期間の10ヶ月中、半分の5ヶ月月に3回以上120kgを挙げることができたのです!

神経系向上と筋肥大が同時に期待できる

神経系トレーニングは3~5レップ、筋肥大のトレーニングは8~10回で行うのが主流です。

このため5×5トレーニングは一般的には神経系トレーニングと言われています。

でも、重量を重めに設定して5セット行うことで、ある程度筋肥大も期待できます。

近年では、筋肥大量は持ち挙げた総重量に依存するという理論もあります。

テクニックの向上も期待できる

テクニックを練習するときは、比較的重量を落とし低レップで行うのが一般的です。

5×5トレーニング重量を上げすぎなければ、レップ数が5と低いので修得したいテクニックを意識して行うことができます。

デメリットは?

◆デメリット

 ・トレーニングに時間がかかる

 ・長期継続すると集中力がおちる ⇒ MAX停滞する

 ・筋肥大、神経系、テクニックをより追求できない

トレーニングに時間がかかる

ベンチプレスは人気の種目でジムが混んでいる時は、トレーニング時間が気になります。

5×5トレーニングはセット数としては、5セットですが、その日のMAXを組み込んだトレーニングを行うと10セットを越えます。例えば、ウォーマップ2、MAXチャレンジ4、セット5と11セットになります。

長期継続すると集中力がおちる

私の場合は、週2回のトレーニングで水、日でトレーニングを行っていました。強度は、水曜日がやや低いものの、ほぼ変わらない強度です。

トレーニングの前半にMAXチャレンジを入れていたこともあり、トレーニングの時はかなりテンションを上げていました。

毎回テンションを上げて行うとかなりしんどく、長期間は続けるとだんだん集中できなくなります。

集中してトレーニングするには、3~4ヶ月で区切るのが良いのではないでしょうか。

筋肥大、神経系、テクニックをより追求できない

筋肥大だけを求めるなら、5×5より8×3の方が効率的です。神経系もテクニックもそれだけを求めるならば5×5より良い方法があります。

トレーニングにメリハリをつけるならば色々な方法を取り入れた方が長い目でみるとおすすめです。

神経系トレーニングとは

ベンチプレス強化の3つの要素と筋力

神経系トレーニングを理解するためにはベンチプレス強化の3つの要素と筋力を理解しておく必要があります。

◆3つの要素

ベンチプレスで高重量を挙げるためには3つの要素を強化する必要があります。筋肥大、神経系向上、テクニックです。

◆筋力とは

筋力は人により定義がやや異なりますが、筋肉肥大と神経系の発達によってもたらされます。ここでやや分かり難いのが神経系の発達という言葉です。

神経系の発達

ベンチプレスを全力で行っているときでも、脳が抑制をかけ動員されずに休んでいる筋肉があります。

筋トレによって、筋量も増えますが、トレーニングにより神経系が発達すると、スムーズに同時に動員される運動単位が増加されます。

神経系はより重たい重量で低レップのトレーニングを行うと発達してきます。

5×5トレーニングで神経系が発達してくると、前半のMAXチャレンジで重さに対する不安が小さくなります。

ただ残念ながら、神経系だけでは限界があり、ある重量(私の場合は120kg)は挙がるのですが、そこからの伸びなくなりました。

やはり、筋肥大やテクニックなどの強化が必要そうです。

神経系トレーニングを更にくわしくは「ベンチプレス 筋力は神経系を鍛えると強くなる!!」、筋力向上に重要な神経系の適応とは?

MAXチャレンジと5×5トレーニング

実際に行ったトレーニングは、その日のMAXチャレンジを行ってから、5×5のセットを行います。

MAXチャレンジをすることで、トータルでは更に神経系に寄っているトレーニングになります。

トレーニングメニュー

トレーニングの回数は、基本週2回で水曜日と日曜日の2回です。

ウォームアップ ⇒ その日のMAXチャレンジ ⇒ 5×5セット

の流れでトレーニング行います。

当初は、週2回のトレーニングはほぼ同じ内容でやっていましたが、集中が続かず、水曜日はやや軽めです。

日曜日のトレーニング内容

  挙上重量㎏ セット数 rep数 総重量
ウォームアップ 60 1 8 480
  80 1 3 240
MAXチャレンジ 100 1 1 100
  110 1 1 110
  115 1 1 115
  120 1 1 120
5×5セット 100 5 5 2,500
      3,665

長期での結果

◆結果の概要

 ・10ヶ月間トレーニング期間で120kg以上を挙げたのは7ヶ月間です。

 ・120kgが挙げられなかった残りの4ヶ月も117.5kgを挙げています。

 ・MAX値は122.5kgです。125kgも数度チャレンジしましたが、NGでした。

これだけの高頻度で120kg以上を挙げたのは、この期間が初めてです。

これが5×5トレーニングの一番の利点です!

パーソナルレコードは125kgですが、この時はサイクルトレーニングを行ってピークをつくってのチャレンジでした。ピークをつくる意義は高いことを再認識です。

10ヶ月のトレーニングの状況:月間の総挙上重量と120kgを越えた回数をグラフにしてみました。

・グラフには表れていませんが、5×5のセットの重量は、最初は95kgでしたが、最後は100kgまで上げました。でもこれがプレッシャーにもなっています。

・グラフで見ると総重量は、前半と後半あまり変わっていません。

・セット重量が95kgと100kgのときでも120kgが挙がる率はあまり変わっていません。

 *120kgが挙がる、挙がらないの差はどこなのでしょうか??

トレーニングの注意点は、5×5とその日のMAXを合わせたトレーニングの継続は、精神的にかなりハードです。記録が伸びなくなると精神的にも痛んできます。

まとめ

ベンチプレスの5×5トレーニングは、とてもよいトレーニングです。

神経系強化のトレーニングと言われていますが、ベンチプレス強化の3つの要素筋肥大、神経系向上、テクニックをそれぞれ強化することができます。

MAX更新を狙うならば、前半にMAXチャレンジをいれて行うと、MAX更新も夢ではありません。

 

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