ベンチプレス 筋力は神経系を鍛えると強くなる!!

ベンチプレスにはまると、より高重量を挙げたくなります。効率的により高重量を挙げるには何をすればよいのでしょうか?

筋肥大によるパワーアップだけを意識すると体がどんどん大きくなっていきます。体重別で争う競技者はどうしているのでしょうか?

答えは、テクニックの向上と神経系の発達です。でも神経系を発達させるってどういうことでしょうか?

筋トレにおける筋肉量と神経系の発達とテクニックの関係

筋力の定義は

厚生労働省のサイトによると

筋力(最大筋力)

 ⇒ 1回で持ち上げることが出来る最大重量で測定できる

筋力は筋断面積に比例すると言われています。筋肉が大きくなるほど筋力は強くなるということです。

ベンチプレスや筋トレにおける筋力の定義はやや異なります。

人により定義はバラツキがありますが、筋力の中には神経系の発達やテクニックの向上なども含まれている場合があります。

神経系の発達やテクニックの向上による筋力のアップの例は、ベンチプレスの初心者が、最初の数ヶ月で挙上重量が急激に伸びる現象です。

筋肥大は一般的には3ヶ月かかると言われていますが、多くの筋トレでは、このような初心者でも重量の伸びが起こります。これらも含め筋力がアップしたと言っています。

神経系の発達は同じ動作をするときに、より多くの筋肉が動員されるという現象であることを考えると純粋に筋力に入れてよいのではないでしょうか!?

個人的には・・

筋力 = 筋肉量 + 神経系の発達

と考えています。

テクニックには別の要素を含まれることがあり純粋に筋力とは言えない場合が多いので除きました。テクニックの多くは筋力の強化というよりは、筋力が出しやすくなる環境をつくるものです。

例えば、ベンチプレスで肩甲骨を立てるテクニックは、重量を骨格で支えることにより、保持するときの体力や筋肉をつかわず、挙上のみの筋力を出すことに集中できるテクニックです。

ベンチプレスのための3つの要素

筋力の定義はともかく、ベンチプレスが強くなる3つの要素は下記のようです。

◆ベンチプレスが強くなるための3つの要素は

 

①筋肉が太くなって強くなること(筋肥大)
②動作が上手になること(テクニックの向上)
③神経系の抑制が低減されること(神経系の発達)

この中で多くの人が一番意識されていないのが神経系の発達ではないでしょうか!

神経系を鍛えるとは!?

競技でベンチプレスをおこなっていいるパワーリフターやベンチプレッサーは体重別の階級なので、体重を増やさなくて筋力がアップできる神経系の発達は強く意識されています。

◆運動単位とは

運動神経一本に対して、数十から数百本の筋線維が活動します。その運動神経と何百、何十本の筋線維を一つの単位として、運動単位と言います。

◆神経適応とは

ベンチプレスを全力で行っているときでも、脳が抑制をかけ動員されずに休んでいる筋肉があります。

筋トレによって、筋量も増えますが、同時に神経が鍛えられ動員される運動単位が増加されます。このことを神経適応と呼んでいます。この神経適応により、体重を増やすことなく筋力アップを行なうことができるのです。

◆神経適応のメカニズム

神経適応のメカニズムは、運動単位の動員数増加、運動単位の同期化、神経発火頻度の増加などをキーワードで説明されます。

運動単位の動員数増加は、前述した休んできる筋肉たちが運動することにより、より多く動員されます。

運動単位の同期化は、運動のために使われる筋肉たちがよりタイミングを合わせる(同期化)ことです。

神経系が発達して神経の発火頻度が上がると、神経から筋線維に刺激が伝わりやすくなり、筋が動く(収縮する)易くなります。

こちらのサイトが分かり易いので参考にしてください。

ベンチプレスの神経系トレーニングのやり方

神経系のトレーニングを考える前に、もしあなたが、筋肥大を目指しているならば、このトレーニングはおすすめではありません。また、トレーニングを始めたばかりで、体作りの段階の人も同様です。

ベンチプレスをある程度の期間おこない、挙上重量が頭打ちになっていて、更に重い重量を挙げたい人におすすめなのが、神経系のトレーニングです。

神経系トレーニングのセットの組み方

大手のジムに行くと、かなり筋トレを行っているような人に対しても8~10レップのトレーニングをすすめられます。この理由は、8~10レップの筋トレは筋肥大しやすいと言われているからです。

ベンチプレスでも筋肥大を目指すならば8~10レップのセットがおすすめです。

神経系のトレーニングをおこなうのにおすすめのセットは、5レップ、5セットもしくは3レップ、5セットです。

◆5レップ5セット

このレップ数のトレーニングでは、神経系だけでなく、フォームや挙上速度によっては、筋肥大も期待できるのが特徴です。重量は5セットとも同じが基本ですが、応用として重量を変化させる(セットごとに重量をさげる)のも有りかと思います。

◆3レップ 5セット

3レップのトレーニングは、神経系に特化したトレーニングです。試合前やMAX更新のタイミングでおすすめのトレーニングです。

神経系トレーニングはMAXに近い重量でおこなう方が効果があります。セット数を多くやる人もいますが、MAXに近い重量で行うと怪我のリスクが高まるのであまりおすすめではありません。

また、個人差はあるのですが普段からこのレップ数で行っていると、筋肥大が阻害されパワー不足を感じるようになり、重量の伸びが頭うちになる場合があります。

元世界チャンピオンの斎藤敬太さんのYouTube動画では、ベンチプレスのトレーニングセットの回数の解説をしています。

休養明けは神経系トレーニングがおすすめ

休養明けにも神経系トレーニングがおすすめです。

休養すると筋肉がおちると考えている人も多いと思います。

実際にはアスリートは3週間トレーニングをしないと筋力を失い始めることが研究からわかっています。また普通の人なら、3〜4週間ぐらいは筋力のパーフォーマンスに目立った衰えは出ないと言われています。

でも実際には1ヶ月トレーニングを休むと、休む前に軽く感じていた重量がとても重く感じるようになったり、トレーニングでセット数がこなせなくなります。

この主な原因は、神経系が衰えていることが考えられます。このため、最初に神経系のトレーニングをするとパフォーマンスが早く戻ってきます。

特に、筋トレ効果も期待できる5レップ、5セットなどがおすすめです。

まとめ

ベンチプレスの目的は主に2つあります。

筋肥大を目的として筋トレとして、おこなうベンチプレスより高重量を挙げることを目的として、テクニックや神経系も鍛えるベンチプレスです。

扱う重量がある程度重くなったら、今行っているベンチプレスはどちらかを意識すると効率があがります。

高重量を扱うことを目的としたベンチプレスをおこなう人でも、筋トレベンチを行うときはフォームや意識が変わってくるのが正しい姿です。

また反対に、より高重量を目指す人も筋肥大が目的も、神経系の向上を意識するとより効果があがります。

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