近年、筋トレについての新しい知見が多く見つかっています。反面筋トレブームもあり、新しい発見や論文に対して過剰に反応しているようにも見えます。
でもこの新しい常識を上手く利用できると、若いときに負けないぐらい効率的に体つくりをすることができそうです!
筋トレ歴25年以上になりますが、これからもも楽しく筋トレができそうです!
この新しい常識を総合的に考えると、今までハードにトレーニングを行っていた人には、本当にそれで大丈夫!? という結果が導かれます。
◆効率的な筋肥大をさせるトレーニングとは
中~高重量の負荷で少し余裕を残したトレーニング
この考え方では
中高年が不利な高重量を使って限界まで追い込むトレーニングは不要です。
中高年にとっては、高重量を使ったハードなトレーニングでは心身のストレスが大きく疲労が抜けにくく、関節などの怪我のリスクも高くなります。
注意点は・・
この考え方は筋肥大に関するものです。筋力を強くするという観点では、どうしても高重量を扱うことが必要になります。
また高重量を扱うと総負荷量が少ないレップ数で達成でき、長い目でみると高重量を扱うと効率的な筋肥大につながります。
近年、幾つもの話題性のある新しい事実を裏付ける論文や知見が発表されています。
また、筋トレブームもあり多くの本やYouTube動画、ブログの記事などで筋トレについて取り上げられています。
でも新しい常識が作られるときは、その根拠や実績など見極める必要があります。
日本では良し悪しは別として、相変わらず根性論に連動した体づくりも行われています。
その延長で、筋トレでも「追い込む」ことが重要という意識が強いのも事実です。
苦しい思いをして体を鍛えることが、パフォーマンスを上げることにつながる信じられています。
特に中高年は歴史的な背景もあり、更にこの傾向が強いのではないでしょうか。
◆筋トレによる体づくり(筋肥大)の新しい常識
①限界まで追い込むという条件付きで、筋トレの効果は総負荷量に依存
②総負荷量が同じならば、トレーニングの頻度にかかわらず筋肥大する
③追い込まなくても、同じかそれ以上の筋肥大が期待できる
これら以外にも、長い間筋トレの常識であった超回復理論も、現在は間違っているとされています。
超回復については「筋トレを始める人が知っておきたい筋肥大の常識は!?」
この理論は大分定着しつつあります。
筋肥大のために必ずしも高重量でトレーニングする必要ないということです。
感覚的にはより重たいものでトレーニングした方が筋肥大する感じですが、これは正しくありません。
限界まで追い込むという条件付きでは、重量はあまり関係なく、トレーニングの総負荷量に依存するということです。
総負荷量=重量 × レップ数 × セット数 で表されます。
ここで悩ましいのは、限界まで追い込むという言葉です。これを理解するためには筋肥大のメカニズムを理解する必要があります。
◆ざっくりとしたトレーニングによる筋肥大のメカニズム
筋肥大は、より多くの筋肉ユニットを使う(モーターユニットを動員するという言い方をします)ことにより達成されます。
軽い負荷だと、最初は一部の筋肉ユニットしか使われずに、レップ数を重ねて疲労してくると大きな筋肉ユニットも動員されてきます。
逆に、負荷が強いと最初から大きな筋肉ユニットが使用されます(サイズの原理)と同時に多くの筋肉ユニットが使われます。
◎筋肥大のポイントは
構成する筋肉ユニットにまんべんなく刺激やストレスを与えることです
「限界まで追い込む」の意味はより多くの筋肉ユニットに刺激を与えることです。
人気の筋肉あるあるチャンネルです。筋トレをやっている人のリアルな高重量、低重量トレーニングについての感覚や論文について紹介しています。
論文で解決チャンネルでは、重量を増やすと回数を増やすで筋肥大を起こしやすいのはどちらかを紹介しています。
新しい常識② 総負荷量が同じならば頻度にかかわらず筋肥大効果は同じ
実は、週1回のトレーニングより2回以上のトレーニングの方が筋肥大効果が高いという研究もあります。
トレーニング頻度が週2回以上であると、筋肥大量は、総負荷量に依存するというのが事実のようです。
1週間の総負荷量が同じであれば、2~5回のどの頻度でも筋肥大量は同じという研究があります。
このため週に2回以上のトレーニングがおすすめです。
中高年では、時間と体調に合わせて1週間の総負荷量をコントロールすれば理論上は若いときと同じボリュームのトレーニングをすることができます。
注意するのは、こちらも筋力という視点でみると、頻度が多くなると強くなるという点です。
フィットネストレーナー野上チャンネルでは分かり易く頻度と総負荷量について説明しています。
新しい常識③ 追い込まなくても同じかそれ以上の筋肥大が期待できる
更に近年は、ある程度余力を残した方が、完全に追い込んだ場合より筋肥大しやすい研究が多く報告されています。
このため、トレーニングでは総負荷量を上げることが重要になります。
総負荷量を上げるテクニックでは
最初のセットで追い込みすぎない、疲労などを考慮して1週間トータルで総負荷量を増やすなどを
意識することが大切です。
筋肉あるあるチャンネルでは、追い込むについての考察もしています。
これらの新しい筋トレの研究により、
以前の常識のようにハードなトレーニングで追い込まないでも効果でることが分かりました。
これらの研究は、実は中高年にとっては朗報です。
何といっても、ハードなトレーニングで追い込むことは、心身に大きなストレスがかかると同時に怪我につながります。
特に中高年は疲労回復が遅れますし、関節などは怪我が起こり易くなっています。
◆具体的な方法
前述した通り、1日のトレーニングの中でも、最初にハードに追い込んでしまうと総負荷量を増やすという視点ではマイナスになってしまいます。
3セットを行う場合でよくあるのは 10レップ、8レップ、6レップ ⇒ 24レップを狙うのではなく
8レップ、8レップ、9レップ ⇒ 25レップを狙うのがおすすめです。
筋肥大をうながす、総負荷量を増やすという視点は、1週間という単位でも同じです。
前述した新しい筋トレの常識では、総負荷量を一定にした場合でも週に2回以上ならトレーニング頻度が多い方が効果的です。
疲労や怪我という視点でも1回のトレーニングをハードに行うより2~3回に分けて負荷を分けるようにした方が、
怪我にリスクを避けられる上、疲労回復が早くなります。
筋トレを継続して行っている人は、ハードに追い込むことに喜びを感じている人も多く、追い込まないと達成感がないという人も多いのも事実です。
でも年齢を重ねるていくと怪我も多くなり、疲労の抜けも悪くなります。
思い切って、今回紹介した
手抜き(理論的に効率的な)トレーニング方法に移行していくのもおすすめです。