ベンチプレス 感覚でその日の重量やセット数を決めるのはナンセンス?!

ベンチプレスのトレーニングは、8レップ、3セットや5レップ、5セットなど、目標のレップ数やセット数を決めて行うのが通常です。

私の場合は、忙しさやその日の体調でレップ数やセット数を変えていた時期があります。

特にMAXに挑戦や試合の前には、このやり方をしていました。

妥協をしない精神があれば、おすすめトレーニング方法です。

感覚法でレップ数やセット数の決め方

トレーニング時の体調や調子は、その日によって変化するのが通常です。

レップ数やセット数を決めてトレーニングを行っていると、いつの間にか、そのレップやセット数をこなすのが主目的になってしまっていることがあります。

そして、ときには変なストレスがあったりします!

こんな時期は、逆にレップ数やセット数を明確に決めずにその日の調子で決めるようにしていました。

この、感覚でレップ数やセット数を決める感覚法でトレーニングを行うと2つのパターンになります。

パターン1:レップ数、セット数が増える場合

  目的が明確なとき、登り調子のときはこの傾向が強くなります

 

パターン2:レップ数、セット数が減ってしまう場合

  目的が無いときや、調子が悪いときはこの傾向が強くなります

とはいえ全くのフリーでレップ数とセット数を決めているわけではありません

◆基本形は

 前半 1~3レップで2から4セット

 後半 5~10レップで2セット +α

前半は神経系の強化を意識しています。MAX重量をかなり意識しています。後半は筋肥大と地力アップを意識しています。ここを厚くすると筋肥大して地力が上がります。

感覚法の長所と短所

短期的にみると、レップ数やセット数を決めていた方がキッチリとしたトレーニングができそうです。でも長期的にみると、精神的に疲れていたり、トレーニングをすることにストレスを感じることもあります。

また伸び盛りのときや、調子がよいときは、定型のトレーニングだと物足りなく感じることもあります。

感覚法の長所と短所について考えてみました!

◆長所 

・目的、やる気があるとはよいトレーニングができる

・調子が悪いとき、時間がないときは臨機応変のトレーニングができる

・精神的なストレスが低い

短期的な目標があるときや調子がよいときは、よいトレーニングができます!!

◆短所

・目的、やる気が無いときは良いトレーニングができない

・意識が低いとトレーニングに質がおちる

・目的意識が強すぎるときは、精神的なストレスが出てくる

臨機応変のトレーニングや精神的なストレスが低いのが長所ですが、油断をするとトレーニングに質がおちてしまいます。

感覚法は目的があるときにはおすすめ

少し先に大会があったり、MAX更新を狙うときは感覚法はおすすめです。また逆に暫くは、ほそぼそと続けたいと考える場合もよいのではないでしょうか?

具体的に私が行ったトレーニングを紹介します。

MAXチャレンジのトレーニング

MAXの125kgを挙げるために神経系と地力を両方を強化しようとした感覚法のトレーニングです。

  1週目 2週目 3週目 4週目 5週目 6週目 7週目
MAX 90×3 90×3 90×3 90×3 90×3 90×3 90×3
  100×2 100×2 100×2 100×2 100×2 100×2 100×2
  110×1 110×4 110×1 110×1 110×4 110×1 110×1
      120×1 125 NG 110×3 122.5×1 125×1
セット 100×5 100×8 100×9 110×3 100×7 110×5 110×4
  100×3 100×7 100×7 100×5 100×6 100×9 100×9
  90×8 90×9 90×9 90×10 90×9 100×7 90×7
  80×6 80×7 80×6 80×7 80×8 80×8 80×8
挙上総重量(kg) 2,580 3,780 3,590 2,990 3,990 3,482.5 3,315

RM換算ツールでは110㎏ 4レップで121㎏、110㎏ 5レップで123.75㎏が挙がる換算です。RM換算ツールはこちら

その日の調子で私にとっての高重量の110㎏のレップ数を変えています。また調子によりMAXチャレンジをしています。

後半は、同時に100㎏と90㎏で高レップを行い地力向上も狙っています。その日の挙上の総重量を計算しています。

筋トレボリューム理論では、筋肥大の量は、トレーニングの総重量に依存すると言われています。

筋トレボリューム理論を分かりやすく説明しているのはこちらのサイト

試合前のトレーニング

試合前で神経系を主としたトレーニングです。MAX狙いのトレーニングよりより神経系の向上を意識しています。

  1週目 2週目 3週目 4週目 5週目 6週目 7週目
MAX 90×3 90×3 90×3 90×3 90×3 90×3 90×3
  100×1 100×1 105×1 100×2 100×1 100×2 100×2
  110×4 115×1 115×1 110×1 110×4 110×4 110×1
  110×4 110×3 115×1 117.5×1 117.5×1 115×2 115NG
      110×3 115×2 115×2 117.5×1 110×2
        110×3 110×3 110×3 110×2
セット 100×8 100×8 100×7 110×2 100×7 110×3 100×6
  100×7 100×7 100×6 100×7   100×7  
  90×7 90×10   100×6      
挙上総重量(kg) 3380 3445 2235 2662.5 2187.5 2287.5 1737.5

7週目の数日後に、東京大会に出て115㎏を挙げることができました。

MAX狙いのときは、ボトムでの止めはありませんでしたが、このときはボトムで止める大会用のフォームです。

挙上総重量は最初の2週はMAX狙いとほぼ同じですが、その後はより高重量を持って神経系の発達を狙っています。

目標がないとき

この時のトレーニングは直近では目標がなかったときです。前半は好調でしたが、後半はやる気が落ち気味です。

  1週目 2週目 3週目 4週目 5週目 6週目 7週目
MAX 90×4 90×4 90×4 90×4 90×4 90×4 90×4
  100×2 100×2 100×2 100×2      
  110×4 110×5 110×3 110×4      
    110×3 110×2 110×2      
セット 100×6 100×9 100×7 100×6 100×6 100×6 100×8
  90×4 100×5 100×4 100×4 100×3 100×4 100×4
    90×9 90×7 90×5 90×6 90×6 90×5
  1960 3650 2840 2670 1800 1800 2010

110㎏ 4レップ挙げられている時は、好調時ですが、後半はかなりやる気がなくなっています。

この辺が感覚法の弱点です。好調時でも目標がないと、トレーニングの強度を落としてしまいます。

まとめ

ベンチプレスを感覚法で行うのは、その日の自分の調子を判断してレップ数やセット数を決められる中級者や上級者向けです。

特に、MAXチャレンジや試合前の調整には効果を発揮します。

私の場合は、神経系と筋肥大を意識しましたが、テクニック強化も組合わせることもできます。

筋肥大の高レップのトレーニング後に低重量でテクニック練習なんていうのもありかもしれません。

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